【初心者のための不動産投資】担保力 積算評価の考え方について
「50代の働く女性を応援する不動産投資家の母大家」こと、ゆうり です。
このブログを見てくださり、ありがとうございます。
私ぐらいの50代の人で不動産投資を始めたいと考えている人へ、何か役に立てないかなと思い発信を始めました。
お役立ていただければ嬉しいです。
さて、今回は、先日質問を受けた「担保力」の疑問について、書いてみようと思います。
この記事の目次
担保力(積算評価)とは
金融機関は一般的に、収益評価と積算評価のいずれか、あるいは双方で良い数字が出ない限り、不動産に対して融資を行ってはくれません。
それは、不動産の価値が低いということを意味するだけではなく、自分が将来その物件を売りに出そうとした時に、同じような理由で買い叩かれる可能性がある、ということも意味します。
将来の売却価格を気にしない場合、「所有期間中の家賃収入が確保できているから収益力の評価のみでも良い」ということになりますが、売却時の価格で損失が発生しないようにする、或いは、売却時に利益が出ることを求めるのであれば、積算評価について考える必要があります。
物件の選別を行う際は、単に物件が綺麗だからとか、管理状態が良いといったことだけではなく、その物件の収益力・担保力において、どれくらいの価値があるのかを算定しておく必要があります。
担保力は金融機関によって評価が違う
金融機関があなたが保有するであろう物件に融資をするにあたって、どれだけ「担保」として取ることができるのか、万が一、融資したお金が返せない状況になり、裁判所で競売にかけて資金を回収をすることになった場合、どれくらいの価格で落札されるかという想定で算出されます。
それは、金融機関によって基準が異なります。
更に、金融機関によって計算方法は様々であり、また、同じ金融機関でも、時期によって違ってくるものだ、とも考えておきましょう。
更に、世の中の景気によっても左右されます。
景気が悪くなり、倒産する会社が増えたり、業績が悪化する企業が増えてくると、金融機関は融資の審査を慎重に行います。
こういう時期は、同じ物件であっても担保力が低めに算出されることが多くあります。
逆に、景気が良くなり金融機関が算出を増やそうとするときは、担保力は高めに算出される傾向にあります。
担保力は年数が経過するとともに変化する
不動産の担保力は、土地に評価されますが、建物が建っていれば建物にも評価額は算出されます。(土地+建物)
土地の面積は変わらず半永久的に残ると考えると、公示価格や基準地価の上下に合わせて、評価額も上下をしていくはずです。
その一方で、建物の面積も変わりはしませんが、老築化によって価値は次第に減少をしていくと考えられます。
これらを踏まえると、物件購入時に比べて年数の担保力は、建物が老築化するにつれ次第に変化をし、それに合わせて金融機関の評価も減少をしていくと考えられます。
つまり、不動産は古くなるにしたがって借入可能額が少なくなっていくので、売却をする際の「売りやすさ」にも影響を与えるので注意が必要です。
担保力(積算評価)の考え方
不動産の担保評価は、一般的に積算評価によって算出されます。
つまり、販売価格に対して積算評価の占める割合が大きければ大きいほど、買い手側(保有者)からすると有利にはたらく投資といえます。
積算評価は、どのように考えられるのかをみていきます。
1.土地の評価
土地の評価は、その土地に接する道路ごとに決められている「路線価」に面積を掛けることで算出することができます。
※路線価・・毎年1月1日付けで国税庁が評価算定するもの
土地の形(正方形、長方形、複雑な形など)によって掛け目がプラスされたり、マイナスされたりします。
2.建物の評価
建物の評価は、構造(RC、鉄骨、木造)ごとの新築価格に対して、経年劣化分を割り引いて算出します。
構造が頑丈、面積が広い、築年数が浅い、などで評価額が高くなります。
3.計算式
上記2点から順に計算をしていくと
- 土地=路線価×面積×掛け目
- 建物=新築時の価格×建物の延床面積×経年劣化
- 担保保全率=(担保評価÷販売価格)×100 ※担保評価=土地+建物
この合計金額が、販売価格に対して占める割合が高ければ高いほど、金融機関の評価が高くなります。
金融機関によっては、積算評価の金額にさらに掛け目を加えて減価する場合もあります。
積算評価において販売価格に占める割合が、どの程度あれば良い物件なのかは、エリアや時代背景により異なりますので、一概にはいえません。
同じエリアで比較を続けることにより、価格の相場が掴めるようになります。
例えば、40〜60%程度のエリアで、80〜100%の数字が出る物件があれば、お買い得物件の可能性が高いといえます。
土地の担保力だけで購入できる物件の注意点
販売図面で、格安で一見お買い得と思われる物件を、目にすることがあります。
例えば、「土地の価格=土地の評価額」で売り出されているもので、建物はタダ同然といった物件は、お買い得と感じられます。
ここで気をつけなければならないのは、こういった物件は建物が相当古い物件で、多額の修理費用がかかるという点です。
担保評価というのは、購入時点での割合度を図るものに過ぎません。
購入後にかかってくる費用については、計算の対象外となってしまうので、お買い得と飛びついて、購入後に「こんなはずではなかった」となってしまわぬように、注意が必要です。
まとめ
今回は「担保力」についてお話をしました。
物件を購入し、売却時に利益が出ることを求めるのであれば、積算評価について考える必要があります。
物件の選別を行う際は、単に物件が綺麗だからとか、管理状態が良いといったことだけではなく、その物件の収益力・担保力において、どれくらいの価値があるのかを算定しておく必要があります。
担保力の評価は、金融機関によって計算方法は様々であり、また、同じ金融機関でも、時期によって違ってきます。
更に、世の中の景気によっても左右されます。
不動産投資初心者の場合、同じエリアで物件を見続けて比較をすることにより、価格の相場が掴めるようになります。
それらを繰り返して、判断できる目を養い、安いから飛びつくといったようなことではなく、購入後から賃貸に出すまでのイメージをすることが大切です。
そうすることで、購入を検討している物件は、自分の投資に合っているのか合っていないのかを、判断できるようになります。
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